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犯罪小説集 [本]

9月6日(水)
吉田修一『犯罪小説集』(角川書店)読了。

犯罪小説集

犯罪小説集

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/10/15
  • メディア: 単行本


犯罪を題材にした短編小説5つを収録した短編集。

吉田修一氏の本はこれが25冊目。
どの作品も「なぜその犯罪は起きたか?」「その人物はなぜその罪を犯すに至ったか?」をまっすぐに追求し、遊びの部分が全くないので、徐々に読むのが辛くなっていった。
何しろ、主人公は最後に必ず破滅するのだ。
しかし、作者の吉田氏にとっては、この小説を書くことが大変勉強になっただろうと思う。
5人の犯罪者を描きわけたのだから。

今日はキャラメルボックス2017グリーティングシアター『光の帝国』の稽古初日。
17時から読み合わせをしました。
真柴あずきがこの日までに改訂第二稿を書き上げてくれたので、これを前半後半に分けて、読みました。
トータルで1時間35分。
実際に上演したら、1時間45分前後になると思われます。
おおまかなストーリーは元のままですが、登場人物が一人増え、語りの構造が大きく変わりました。
初演は、春田光紀と春田記実子が猪狩悠介の別荘を訪れ、そこで15年前を回想する、という構造。
つまり、物語は、光紀と記実子が実際に体験した事実。
今回は、春田光紀は春田記実子が猪狩悠介の別荘を訪れ、そこで悠介とともに、悠介が10年前の体験を元にして書いた脚本を読んでいく、という構造。
つまり、物語は悠介の脚本で、それが事実かどうかはわからない。
光紀と記実子は脚本の中に登場するので、10年前の自分を実演しますが、現在の場面に戻ると、「こんなことは言ってない」などと脚本を批判する。
これも一種の回想形式だと思いますが、回想の中身が事実かどうかわからないというのは、長年脚本を書いてきて、初めての試み。
これ、前からやってみたかったんです。
イギリスの作家カズオ・イシグロがこの形式の小説を何作か書いていて、「おもしろいなあ」「僕もやってみたいなあ」と思っていたのです。
55歳の今日まで、90本以上の脚本を書いてきましたが、まだまだやってないことがいっぱいある。
『光の帝国』でも新たな挑戦をしたいと思っています。
頑張るで!

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