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許されようとは思いません [本]

1月13日(土)
芦沢央『許されようとは思いません』(新潮社)読了。

許されようとは思いません

許されようとは思いません

  • 作者: 芦沢 央
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/22
  • メディア: 単行本


諒は婚約者の水絵とともに、祖母の田舎へやってきた。
目的は、祖母の遺骨の埋葬。
祖母はその村で、同居していた曾祖父を殺した。
5年の懲役の後、刑務所を出て、亡くなった。
曾祖父は殺害当時、末期癌だった。
それなのに、なぜ祖母は曾祖父を殺したのか?
その謎を解く鍵は、祖母の犯行直後の「許されようとは思いません」という証言にあった……。
短編ミステリ5つを収録した短編集。

2017年度「このミステリが読みたい!」第5位の本。
芦沢央氏の本は『罪の余白』に続いて2冊目だが、これは「イヤミス」ではないかと思った。
どの作品も「イヤな設定だな」と思いながら読んだ。
しかし、いずれもミステリとしての質は高く、結末に驚かされた。
僕は2つ目の『目撃者はいなかった』が一番気に入った。
やはり読みながら、ずっとイヤな気持ちだったが。
お薦めです。

今日は10時から、北千住のシアター1010のドラマ・リーディング教室に行ってきました。
今年でなんと9年目。
今回のテキストは、太宰治の『新釈諸国噺/貧の意地』と『走れメロス』。
今日は1回目のレッスンだったので、朗読とドラマ・リーディングの違いを説明し、『新釈諸国噺/貧の意地』を読みました。
参加者は足立区にお住まいの16名の方々。
下は20代から上は60代まで。
『新釈諸国噺/貧の意地』は文章が難しく、皆さん、苦戦していました。
12時に終了して、アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の稽古へ。
今日は稽古10日目で、ダンス振付の2回目。
オープニングのダンスがほぼ完成しました!
役者たちは3時間踊りまくったのに、元気元気!
振りが無茶苦茶カッコいいから、踊っていて、楽しいのでしょう。
さすがは川崎悦子先生!
その後は12場の立ち稽古と、1場の動き付けをしました。
役者たちがどんどんアイディアを出してくれるので、本当に助かっています。
みんなのアイディアをまとめるのは、キャラメルボックスの筒井俊作。
僕は「顧問」と呼んでいます。

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むすびや [本]

1月12日(金)
穂高明『むすびや』(双葉文庫)読了。

むすびや (双葉文庫)

むすびや (双葉文庫)

  • 作者: 穂高 明
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/03/16
  • メディア: 文庫


横山結(ゆい)は22歳の男で、就活に失敗し、両親が営むおむすび屋で働くことになる。
店の名前は「むすびや」。
初めはいやいや手伝っていたが、両親の仕事ぶりを見るうち、徐々にやる気を出す。
「むすびや」がある商店街では、結の幼馴染みたちも親の仕事を手伝っていた。
八百屋の竹田俊次、魚屋の内村誠一。
商店街を守るため、結たちはそれぞれの仕事に精を出す……。

珍しく、ジャケ買いしてしまった本。
作者の穂高明氏は全く知らない人だったが、1975年生まれで、早稲田大学大学院修士課程を卒業。
僕の14年後輩だった(僕は4年で卒業したが)。
お仕事小説の一種だが、劇的な事件は何も起こらない、ほのぼのタッチの草食系小説。
安心して楽しむことができた。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の稽古9日目。
6・9・10・11場の立ち稽古をしました。
脚本の改訂はついにラストまで到達。
とりあえず、これで通し稽古までやっていこうと思います。
それで上演時間が長すぎたら、カットします。
しかし、2時間を切るのは難しそう。
もちろん、1秒でも近づくように努力しますが。
「百枝監督」役の久住小春さんは毎日、空き時間に投球モーションの練習をしています。
劇中で投球するシーンがあるので。
今日見たら、物凄くうまくなっていてビックリ。
稽古初日とはもう別人です。
美人で努力家だなんて、「百枝監督」役にぴったり。
本番初日の頃には、野球経験者に見えるようになっているかも?

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季刊高校演劇211号 [本]

1月11日(木)
黒羽英二他編『季刊高校演劇211号』(高校演劇劇作研究会)読了。

高校演劇コンクール2011年度全国大会で上演された脚本9本を収録。
印象に残ったのは、フローレス・デラコリーナ『カツっ!』、谷崎淳子『窒息』、東尾咲『逝ったり生きたり』。
『窒息』は鹿児島の高校が上演した芝居で、教室が舞台なのだが、放課後、桜島の噴火によって灰が降っているため、生徒たちは帰宅できない。
鹿児島ならではの設定がおもしろく、高校演劇にはこのような武器があると思った。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の稽古8日目。
稽古の最初の50分は毎回トレーニング。
キャラメルボックスの筒井俊作のリードでストレッチとダンス返しをしているのですが、今日からその後に発声練習が始まりました。
リードは僕。
プロデューサーの仲村和生から、喉声の役者が何人かいるため、本番中に喉を嗄らす危険があるので、発声練習をしてほしいと言われたのです。
今日は腹式呼吸をやりました。
中には「今さら腹式呼吸なんて」という役者もいたかもしれませんが、基本は大事。
若いうちにマスターしておくことに越したことはない。
明日以降も続けるつもりです。
その後は台本練習で、5・6・7・8場の立ち稽古をしました。
稽古は今のところ予定通り、きわめて順調に進んでいます。
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SMAPと平成 [本]

1月11日(木)
中川右介『SMAPと平成』(朝日新書)読了。

SMAPと平成 (朝日新書)

SMAPと平成 (朝日新書)

  • 作者: 中川右介
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/12/13
  • メディア: 新書


音楽ジャーナリストの中川右介が、SMAPの歴史を解説する。

SMAPは1988年(昭和63年)に結成し、2016年(平成28年)に解散した。
その28年の歴史は、平成の30年とほぼ重なる。
80年代後半、テレビから歌番組が消え、アイドルが存在価値を失った時代に、SMAPはデビューする。
が、兄貴分の光GENJIのような華々しいスタートを切ることはできなかった。
SMAPのデビュー前から、森且行が脱退するまでを丁寧に解説した本。
勉強になりました。

1985年に旗揚げしたキャラメルボックスは、1991年に青山円形劇場で『ナツヤスミ語辞典』の再演を行った。
その時、青山劇場では、SMAP主演のミュージカル『聖闘士星矢』が上演されていた。
僕は当時、SMAPを全く知らなかった。
SMAP結成から既に3年経っていたが、レコードデビューはまだだったのだ。
(ちなみにレコードデビューは同年9月の『Can’t Stop!-LOVING』だった)
我がキャラメルボックスも結成6年目で、前年に新宿シアターアプルに進出し、観客動員1万人を突破したものの、知名度はまだまだだった。
僕は勝手にSMAPに共感し、「お互いに頑張ろう!」と思っていた。
SMAPは平成を代表するアイドルグループとして活躍し、解散した。
キャラメルボックスは栄光など掴んでいないが、これからも地道に芝居を続けていこうと思う。
まだまだ頑張ります。

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季刊高校演劇210号 [本]

1月10日(水)
黒羽英二他編『季刊高校演劇210号』(高校演劇劇作研究会)読了。

2010年に上演された脚本4本と、エッセイ3本を収録。
印象に残ったのは、関勝一『Damn!舞姫!!』。
高校生たちが森鴎外『舞姫』を研究するという形式で、『舞姫』を批評的に舞台化している。
中屋敷法仁『贋作マクベス』と同じ手法で、これは他にも応用できると思った。
杉山恵作・川口多加潤色『ホーリーナイト』は、作者の名前にビックリ。
杉山恵は、ENBUゼミ成井クラスの卒業生!
故郷の静岡県浜松市で活躍しているようで、とてもうれしかった。

ENBUゼミでは、キャラメルボックス俳優教室を設立する前に、4年間教えました。
キャラメルボックスの劇団員では、畑中智行と左東広之が卒業生です。
既に退団した、藤岡宏美・青山千洋・大木初枝も卒業生でした。
ほとんどの生徒とは、卒業後、会っていないので、消息を知りません。
こうして活躍していることがわかると、とてもうれしい。
卒業生には必ず、「死ぬまで演劇を続けてほしい。役者じゃなくて、スタッフでも、観客としてでも」と言ってきたので。

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天翔る少女 [本]

1月9日(火)
ロバート・A・ハインライン『天翔る少女』(創元SF文庫)読了。

天翔る少女【新訳版】 (創元SF文庫)

天翔る少女【新訳版】 (創元SF文庫)

  • 作者: R・A・ハインライン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/04/28
  • メディア: 文庫


火星。
ポドケイン・フリーズは8歳(地球年齢で15歳)の少女で、呼び名はポディ。
大学教授の父、建築家の母、6歳の弟クラークと4人暮らし。
将来の夢は宇宙船の船長。
ある日、ポディ、クラーク、大叔父の上院議員トムの3人で、地球に行くことになる。
豪華客船トライコーンで火星を飛び立つが、天才児のクラークは何かを企んでいる様子で……。

ハインラインのジュブナイル・シリーズの1冊で、アメリカでの出版は1958年。
巻末の解説で坂木司氏も「タイトル、違うじゃん!」と書いているが、この本のヒロインのポディはほとんど宇宙を翔ていない。
火星を出発して、途中で寄った金星で、話は終わってしまう。
ちなみに、原題は『PODKAYNE OF MARS』で、訳すなら『火星のポドケイン』。
状況設定だけして、ストーリーは展開しなかったという感じ。
希代のストーリー・テラーであるハインラインも、こんな小説を書いていたのだ。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の稽古6日目。
半立ち稽古がついにラストシーンの12場まで到達しました。
これでようやく、この芝居の全貌が掴めた。
全12場中、半分の6場が野球の試合。
役者たちはただひたすら球を投げたり、打ったり、走ったりで、舞台を駆け回ります。
今日やった11・12場は二つ目の試合のクライマックスで、相当盛り上がりそう。
その後、台本2周目に突入し、1場の復習をしました。
その際、演出助手の有坂美紀が選曲した、仮の曲をかけました。
曲がかかると、ますます雰囲気が出て、いい感じ。
音出しは有坂で、曲とSEの両方をいっぺんに出さなければいけないので、本当に大変。
本番は、曲とSEをぞれ別のオペレーターが出すのです。
しかし、この芝居は曲とSEがとっても重要。
登場人物の一人と言っても過言ではないと思います。
お客さんには、この音の演出も楽しんでもらいたいと思います。
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宇宙ヴァンパイアー [本]

1月8日(月)
コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』(新潮文庫)読了。

宇宙ヴァンパイアー (新潮文庫)

宇宙ヴァンパイアー (新潮文庫)

  • 作者: コリン ウィルソン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/26
  • メディア: 文庫


オロフ・カールセンは宇宙船ヘルメス号の船長で、太陽系の小惑星区域を調査中、巨大な物体を発見する。
それは全長50マイルにも及ぶ宇宙船だった。
部下たちと探索すると、その宇宙船は隕石の衝突により難破したもので、中は無人だった。
が、人間の遺体が幾つも見つかった。
カールセンたちは3人の遺体をヘルメス号に運び込む。
ロンドンに戻ったカールセンは、英雄として称賛を受ける。
ところが、研究所に例の遺体を見に行くと、そのうちの一人が突如、目覚めて、起き上がった!

村上柴田翻訳堂の1冊。
ただし、この本の翻訳は中村保男氏。
コリン・ウィルソンは1931年、イギリス・レスター生まれの評論家・小説家で、1956年に評論『アウトサイダー』で注目を集めた。
代表作は『賢者の石』『オカルト』など。
『宇宙ヴァンパイアー』は1976年に発表されたSFで、タイトルはB級っぽいが、中身は本格SF。
筋を追うだけでなく、「ヴァンパイアー」という存在そのものを考察する、思弁小説にもなっている。
読み応え充分で、僕は非常におもしろかった。
お薦めです。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』の稽古5日目。
8・9・10場の立ち稽古をしました。
3つとも、野球の練習や試合をするので、その段取りを組むのが大変。
舞台上が混み合うので、交通整理をしなければならないのです。
普通に会話する部分ではホッとします。
しかし、若い男の子たちがエネルギッシュに動き回るのは、やはり見ていてとても楽しい。
うまく整理して、もっと見やすく、もっとおもしろいものにしたいと思います。
やるでやるでやるで!

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季刊高校演劇204号 [本]

1月8日(月)
黒羽英二他編『季刊高校演劇204号』(高校演劇劇作研究会)読了。

2010年4月の出版で、脚本4本とエッセイ3本を収録。
印象に残ったのは、高場光春『先生とチュウ』。
2009年度九州大会で創作脚本賞を受賞した作品。
教員採用試験を落ち続けている常勤講師が、女子生徒に頼まれて、担任のかわりに三者面談をやることになる。
まるでシチュエーション・コメディのような設定で、上手に笑わせながら、母と娘の葛藤、若い教師の葛藤を描く。
全国大会に進めなかったのは、他にもっとおもしろい高校があったからだろうか?

今日は大学2年の娘の成人式です。
母校の高校で行われるそうです。
娘と妻はこの日のために、着物を借りたり、写真を撮りに行ったり、様々な準備をしてきました。
僕はノータッチでしたが、こんなに手間がかかるものかと呆れていました。
37年前、僕は成人式に何の興味もなく、完全にスルーしたので。
それにしても、無事に20歳まで育ってくれて、本当によかった。
20年前に娘が生まれた時、この子が20歳になるまで死ねない、と思いました。
本当にアッという間でした。
でも、息子はまだ17歳なので、まだまだ死ねません。

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映画を作りながら考えたこと [本]

1月7日(日)
高畑勲『映画を作りながら考えたこと』(文春ジブリ文庫)読了。

映画を作りながら考えたこと 「ホルス」から「ゴーシュ」まで (文春ジブリ文庫)

映画を作りながら考えたこと 「ホルス」から「ゴーシュ」まで (文春ジブリ文庫)

  • 作者: 高畑 勲
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/02/07
  • メディア: 文庫


アニメ監督の高畑勲が、『太陽の王子ホルスの大冒険』から『セロ弾きのゴーシュ』までを語る。

1991年に出版された本の文庫化。
僕は高畑勲氏の作品では、『赤毛のアン』『セロ弾きのゴーシュ』『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』が大好き。
高畑氏が『ハイジ』でアニメの世界にリアリズムを持ち込んだことは、一つの革命だったと思う。
巻末に、2014年に行われた、高畑氏、宮崎駿氏、鈴木敏夫氏の鼎談がついていた。
その中で、高畑氏が宮崎作品の、宮崎氏が高畑作品のベスト1を選んでいた。
高畑氏が選ぶ宮崎作品のベスト1は『となりのトトロ』!
やっぱりなあ、と思う。
宮崎氏が選ぶ高畑作品のベスト1は『アルプスの少女ハイジ』!
これもまた、やっぱりなあ、と思う。
このお二人の趣味はかなりズレている。
だから、名コンビになれたのだと思う。

アルテメイト・プロデュース『おおきく振りかぶって』、今日は稽古休み。
僕は自宅で、明日以降の演出の準備。
稽古は全部で4週間。
昨日で第一週が終わり、明日から第二週が始まります。
立ち稽古は全12場中、7場まで進み、明日は8場から。
いよいよ台本の後半に突入します。
前半をやってみて、役者22人の出入り、動き、野球のプレイなど、様々な段取りを決めるのがどれほど大変か、よくわかりました。
だから、後半はしっかり準備して稽古に臨もうと考えたわけ。
それでは続きに戻ります。
やったるで。

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季刊高校演劇201号 [本]

1月7日(日)
黒羽英二他編『季刊高校演劇201号』(高校演劇劇作研究会)読了。

2009年度高校演劇コンクール全国大会で上演された脚本10編を収録したもの。
印象に残ったのは、曽我部マコト『ふ号作戦』、帯広柏葉高校演劇部『これからごはん』、畑澤聖悟『ともことサマーキャンプ』。
『これからごはん』は最優秀賞を受賞したが、きわめて真っ当なホームドラマで、しかもなかなか完成度が高かった。
これを顧問でなく、部員たちが書いたというのは凄い。
高校演劇にはいつも驚きがある。
だから、おもしろい。

僕は高校時代、体操部と演劇部に入っていました。
普段は体操部で、春と秋は演劇部の公演にも参加。
どちらも校内のみの上演で、コンクールには参加しませんでした。
コンクールがあることは知っていましたが、1年で入部した時、2年の先輩から、顧問が「君たちはコンクールに参加できるレベルではない」と言っている、だから伝統的に参加していない、と聞きました。
僕は「ふーん、そういうものか」と思っただけで、特に反発もせず、3年間全く興味を持ちませんでした。
なので、他校の芝居は一本も見ませんでした。
今から思うと、少々残念です。
なぜ先輩の言葉に疑問を持たなかったのか。
なぜ自分でコンクールについて調べようと思わなかったのか。
同い年の横内謙介さんは神奈川県立厚木高校演劇部で全国大会に進出していたのに。
今の高校生にぜひとも言いたい!
他校の芝居を見よう!
きっとためになるよ!

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