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ショーン・タンの世界 [本]

7月26日(金)
ショーン・タン『ショーン・タンの世界』(求龍堂)読了。

ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ

ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ

  • 作者: ショーン・タン
  • 出版社/メーカー: 求龍堂
  • 発売日: 2019/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


オーストラリアのイラストレーター、ショーン・タンの作品を紹介・解説する。

ショーン・タンは1975年、オーストラリア西部のパース市生まれ。
父は中国系マレーシア人で、建築家。
高校在学中にイラストレーターとしてデビュー。
1995年、西オーストラリア大学を卒業。
2001年、世界幻想文学大賞ベストアーティスト賞受賞。
2002年、国際児童文学センター賞を受賞。
2011年、映画『ロスト・シング』で、アカデミー賞短編アニメーション部門を受賞。
代表作は絵本『アライバル』『遠い国から来た話』『夏のルール』『内なる町から来た話』など。
この本は、東京練馬のちひろ美術館で開催された展覧会「ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ」の公式図録兼図書。
妻と娘が展覧会で買ってきてくれた。
暗いの温かい、怖いのに可愛い、繊細なのに壮大な絵の数々。
すっかり気に入ってしまいました。

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ドライヴ [本]

7月26日(金)
ジェイムズ・サリス『ドライヴ』(ハヤカワ文庫)読了。

ドライヴ〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

ドライヴ〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

  • 作者: ジェイムズ・サリス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/02/29
  • メディア: 文庫


「ドライバー」はハリウッド映画でスタント・ドライバーをつとめる男。
そして、裏では、犯罪者が乗る車両の運転手も引き受けていた。
今回の仕事は、銀行強盗の逃走車両の運転。
現場の近くで待っていると、銀行内で銃撃戦が発生。
どうやら仲間割れを始めたようだ。
やがて犯人グループの一人、ブランチという女が車に駆け込んできて、「出して!」と叫んだ。
ブランチが手にしたバッグには、25万ドルが入っていた……。

ニコラス・ウィンディング・レフン監督の映画『ドライヴ』(2011年)の原作。
映画はライアン・ゴズリングが主演で、この本を読んで、わりと原作に忠実に映画化されていたことがわかった。
レフン監督はこの映画で、カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞している。
僕は去年見たが、なかなか出来のいいアクション映画だった。
作者のジェイムズ・サリスは生没年不明で、詩人・小説家・批評家・エッセイスト・音楽学者・翻訳家・脚本家・大学講師など、様々な顔を持つ人。
代表作は、『黒いスズメバチ』『コオロギの眼』など、ニューオーリンズの黒人探偵ルー・グリフィンを主人公としたシリーズ。
『ドライヴ』を読むまで全く知らない作家だったが、楽しめた。

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怪しい彼女 [映画]

7月25日(木)
ファン・ドンヒョク監督『怪しい彼女』(2014年)netflixで鑑賞。

怪しい彼女 [DVD]

怪しい彼女 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD


マルスン(ナ・ムニ)は70歳、女手一つで息子を育て上げ、今は息子の一家と暮らしている。
国立大学の教授になった息子ヒョンチョル(ソン・ドンイル)が可愛くて仕方なく、ヒョンチョルの嫁、娘、息子には毎日ガミガミ。
おかげで嫁はノイローゼ状態となり、ある日、ついに倒れてしまう。
息子一家がマルスンを老人ホームに入れようと話し合っているのを聞き、マルスンは絶望。
遺影を撮るため、偶然見かけた「青春写真館」に入る。
店主は「50歳若くしあげますよ」と言って、シャッターを切った。
写真館を出た時、マルスン(シム・ウンギョン)は顔も体も20歳になっていた……。

なんというおもしろさ!
70歳の老婆が20歳の娘になるという、およそベタな話なのに、きっちりツボを押さえて、笑って笑って最後に泣ける映画になっていた。
特筆すべきは、20歳のマルスンを演じたシム・ウンギョンで、『サニー 永遠の仲間たち』での主役もよかったが、今回はそれ以上の出来。
美人タイプではないが、顔と体は20歳、心は70歳のマルスンを見事に体現していた。
僕は大林宣彦監督の映画『転校生』の小林聡美さんを思い出した。
韓国映画のレベルは高い。
『サニー 永遠の仲間たち』も『ただ君だけ』も『王になった男』も『怪しい彼女』も、ありふれた設定なのに、ちゃんとおもしろい映画にしてしまう。
『猟奇的な彼女』や『ビューティー・インサイド』のようなブッ飛んだ設定でも、やっぱりおもしろくしてしまう。
もっと見たい、見なければ!
というわけで、この映画、お薦めです。

今日は神楽坂の絵空箱へ行き、大内厚雄のダンス・ユニット「Blue」の第六回公演『Out of the Blue』を見てきました。
上演時間は80分で、ダンスは少なく、かわりに全編手話が使われていました。
もちろん、同時にセリフもしゃべるので、意味はすべてわかりました。
非常に感動的な物語で、僕は「Blue」は第一回公演からすべて見てきましたが、今回が一番おもしろいと思いました。
これは間違いなく、見逃すと、後悔する公演です。
今日は初日で、公演は28日(日)まで。
万難を排して、見に行くべきです。
いや、行きなさい!


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演じる心、見抜く目 [本]

7月25日(木)
友澤晃一『演じる心、見抜く目』(集英社新書)読了。

演じる心、見抜く目 (集英社新書)

演じる心、見抜く目 (集英社新書)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/02/22
  • メディア: Kindle版


脚本家・演出家の友澤晃一が、俳優の演技を参照しながら、潤滑なコミュニケーションの方法を解説する。

友澤晃一氏は1961年生まれで、僕と同い年。
脚本家の倉本聰氏が主宰した富良野塾の一期生。
テレビドラマの脚本家として活躍した後、舞台に進出。
ミュージカルの脚本・演出を手がけるかたわら、T1project、エイベックス・アーティスト・アカデミーで演技講師を担当。
残念ながらこの方の芝居は見たことがないが、長年演技を教えてきただけあって、非常にためになる話がいっぱい。
存在感の正体は気力の強さである、という分析には「なるほど!」と思った。
お薦めです。

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王になった男 [映画]

7月24日(水)
チュ・チャンミン監督『王になった男』(2012年)他4本鑑賞。

王になった男 Blu-ray

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray



ただ君だけ Blu-ray

ただ君だけ Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray



スライディング・ドア [DVD]

スライディング・ドア [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: DVD



アンノウン [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

アンノウン [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray



チャーリング・クロス街84番地 [DVD]

チャーリング・クロス街84番地 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • メディア: DVD


チュ・チャンミン監督『王になった男』(2012年)
『ビューティー・インサイド』のヒロインのハン・ヒョジュが「王妃」役で出演。ありがちな話だが、手堅くまとめられていて、楽しめた。

ソン・イルゴン監督『ただ君だけ』(2011年)
ハン・ヒョジュがヒロインの盲目の女性役で出演。チャップリンの名作『街の灯』の翻案で、見事に現代化に成功していた。

ピーター・ハウイット監督『スライディング・ドア』(1997年)
ヒロインが地下鉄に乗れた人生と乗れなかった人生を並行して描いていく。主役はグウィネス・パルトロウで、こんなに美人だったのかと驚いた。

ジャウム・コレット=セラ監督『アンノウン』(2011年)
主演リーアム・ニーソン、監督ジャウム・コレット=セラのコンビの第一作で、その後、『フライト・ゲーム』(2014年)、『ラン・オールナイト』(2015年)、『トレイン・ミッション』(2018年)と続く。どれもレベルが高く、この映画も楽しめた。

デヴィッド・ジョーンズ監督『チャーリングクロス街84番地』(1986年)
主演はアン・バンクロフトとアンソニー・ホプキンス。アメリカの作家とイギリスの古書店長の30年にわたる交流を描いた、大人のドラマ。

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罪悪 [本]

7月24日(水)
フェルディナント・フォン・シーラッハ『罪悪』(創元推理文庫)読了。

罪悪 (創元推理文庫)

罪悪 (創元推理文庫)

  • 作者: フェルディナント・フォン・シーラッハ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2016/02/12
  • メディア: 文庫


ドイツのミステリー作家フェルディナント・フォン・シーラッハの短編集で、15の短編を収録。

シーラッハの登場は鮮烈だった。
2012年、日本デビュー作の『犯罪』で、本屋大賞翻訳小説部門第一位を獲得。
ミステリーの短編集で、そのクールな文体は圧倒的だった。
作者が弁護士で、自分が関わった事件を記録するという体裁を取っていることもあって、まるで現実の事件の記録のように感じられた。
それはこの第二作も全く同じだった。
作者のフェルディナント・フォン・シーラッハは、1964年、ミュンヘン生まれ。
1994年に、弁護士としてデビュー。
2009年に、『犯罪』で作家としてデビュー。
今、世界中で読まれている作家。
お薦めです。

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愛のコリーダ [映画]

7月23日(火)
大島渚監督『愛のコリーダ』(1976年)netflixで鑑賞。

愛のコリーダ [DVD]

愛のコリーダ [DVD]

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 2011/09/23
  • メディア: DVD


昭和11年2月、東京・中野。
料亭「吉田屋」で、阿部定(あべさだ)と名乗る女(松田英子)が住み込み女中として働き始める。
定は30すぎで、元女郎だった。
料亭の主人の吉蔵(藤竜也)の愛人となり、密会を重ねるが、吉蔵の妻(中島葵)に知られてしまう。
二人は駆け落ちするが、すぐに金が尽きる。
定は金策のため、名古屋に向かうが……。

昭和11年に起きた「阿部定事件」を映画化。
いわゆる「ハードコア」映画で、全体の80パーセントがセックスシーン。
しかも、本当にセックスしていて、性器も写されている(ボカシが入っているが)。
1976年の公開当時、僕は中学3年だったが、マスコミが大騒ぎになったのを覚えている。
藤竜也はこの映画に出たおかげで、その後2年間、仕事が来なかったらしい。
出演したこと自体が、物凄く勇敢だと思う。
愛しているからセックスしたい、ずっとセックスしていたい、と考える定はいささか特殊だが、これもまた一つの純愛なのだと思う。
というわけで、非常に過激で実験的な映画だが、おもしろいかと聞かれたらノーと答えるしかない。
でも、それが大島渚の映画なのだ。

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ビューティー・インサイド [映画]

7月23日(火)
ペク監督『ビューティー・インサイド』(2015年)netflixで鑑賞。

ビューティー・インサイド [DVD]

ビューティー・インサイド [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • メディア: DVD


ウジンは30歳の家具デザイナーで、親友の経営する会社で働いている。
18歳の時、朝目覚めたら、顔と体が変わっていた。
すぐに母に打ち明け、大学を辞めた。
その日以来、目覚めるたびに、顔と体が変わるようになった。
性別、年齢、人種まで変わってしまうため、親友にも見分けがつかない。
人と接するのを諦め、家具工場に閉じこもった。
ある日、大手の家具屋へ行き、そこで働くイス(ハン・ヒョンジュ)に一目惚れしてしまう。
毎日その店に通って家具を買ったが、もちろんイスにはそれが皆ウジンだとはわからない。
ハンサムな男として目覚めた日、ウジンは勇気を出して、イスをデートに誘った……。

これはいい!
突拍子もない設定だが、それを丁寧にリアルに物語化し、ウジンの抱えた圧倒的な孤独を描く。
僕はこの手の映画に弱い。
『シザーハンズ』とか『エレファントマン』とか『フォレスト・ガンプ』とか。
涙ナシでは見られなかった。
さらにこの映画が凄いのは、ウジンを愛したイスの苦悩も描いたこと。
イス役のハン・ヒョンジョが可愛くて、一発でファンになってしまった。
強くお薦めします。

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とんねるずと『めちゃイケ』の終わり [本]

7月22日(月)
ラリー遠田『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり』(イースト新書)読了。

とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論 (イースト新書)

とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論 (イースト新書)

  • 作者: ラリー遠田
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2018/08/10
  • メディア: 新書


フリーライター、お笑い評論家のラリー遠田が、テレビのバラエティ番組の現在を解説する。

2018年3月、フジテレビを代表する二つのバラエティ番組が終了した。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』
『めちゃ2イケてるッ!』
どちらも30年続いた長寿番組だった。
これはテレビの世界において大事件だったようだが、僕はどちらも見たことがないので、ことの重大さがよくわからなかった。
ゆえに、この本はとてもタメになった。
他にも、
〇なぜフジテレビは低迷しているのか?
〇なぜダウンタウンは一人勝ちしているのか?
〇なぜ『アメトーーク!』『ゴッドタン』『水ダウ』はウケているのか?
〇なぜ視聴者は有吉とマツコから目が離せないのか?
なとが説明されていて、やはりとてもタメになった。
ウッチャン、華大、サンドウィッチマンなど、「いい人」が売れる時代、という分析はその通りだと思う。
僕にはそれがちょっと気持ち悪い。
極悪人では困るが、普通の人で十分だと思う。

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乱れる [映画]

7月22日(月)
成瀬巳喜男監督『乱れる』(1964年)WOWOWで鑑賞。

乱れる [DVD]

乱れる [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD


静岡県清水市。
礼子(高峰秀子)は戦争中に森田屋酒店の長男に嫁いだが、夫はすぐに出征し、戦死した。
その後、店は空襲で消失したが、礼子一人で再建。
義理の妹二人(草笛光子・白川由美)は嫁に行き、義母(三益愛子)は隠居。
義弟の幸司(加山雄三)は就職したものの、すぐに退職して、現在はニート状態。
礼子は一人で店を支え続けた。
が、結婚して18年、近所にスーパーができて、客が減り始める。
礼子は幸司に後を継いでほしいと訴えるが、のらりくらりとかわすばかり……。

成瀬監督は女性の心理を描くのが巧みだと言われ、かの黒澤明監督も高く評価していたらしい。
主演は高峰秀子がやることが多く、この映画でも凄い演技をしている。
が、一言で言ってしまえばメロドラマで、質は高くてもスケールは小さい。
なので終始不満だったが、ラストの終わらせ方が非常に大胆で、ハッとさせられた。
これだから、映画はおもしろい。
『めし』『放浪記』『乱れる』と3本続けて見たが、この『乱れる』が一番よいと思った。

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