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人工知能と経済の未来 [本]

9月21日(土)
井上智洋『人工知能と経済の未来』(文春新書)読了。

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

  • 作者: 井上 智洋
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/07/21
  • メディア: 新書


駒澤大学経済学部准教授の井上智洋が、人工知能の発達による近未来の経済の変動を予測する。

現在のAI(人工知能)は、一種目に特化したものだが、汎用AIが開発されると、その能力は人間を越えるため、人間の雇用にとってかわるようになる。
それがおそらく2030年からで、第四次産業革命の元年となる。
2045年、人間の90パーセントは、仕事を失う。
その時、社会はどのように変わるべきなのか?
遠い未来のように感じられるが、2030年はわずか11年後、2045年は26年後に過ぎない。
すぐそこまで迫っているのだ。
人類誕生以来、最大の変化がまもなく訪れる。
楽しみなような、恐ろしいような。
まずはこの本を読んで、心構えをしておこう。
お薦めです。

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メビウス・レター [本]

9月20日(金)
北森鴻『メビウス・レター』(講談社文庫)読了。

メビウス・レター (講談社文庫)

メビウス・レター (講談社文庫)

  • 作者: 北森 鴻
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/02/15
  • メディア: 文庫


阿坂龍一郎は独身の作家で、烏丸芳江という秘書が雇えるほどの売れっ子。
ある日、阿坂の元に一通の手紙が届く。
それは、10数年前に自殺した高校生へあてたものだった。
その高校生は男子で、美術室で焼身自殺した。
手紙の作者は死者の友人で、その死が他殺ではないかと疑い、調査を開始した。
そして、その途中経過を、死者に手紙で書き送っていた。
その手紙が、なぜか阿坂に送られてきたのだ。
第二・第三の手紙が送られてくるうちに、阿坂が追い詰められていく……。

北森鴻氏の本を読むのは、これが初めて。
北森氏は1961年、山口県生まれ。
駒澤大学文学部を卒業後、1995年に『狂乱廿四孝』が鮎川哲也賞を受賞してデビュー。
1999年『花の下にて春死なむ』で、日本推理作家協会賞短編部門受賞。
2010年、心不全で死去。享年48歳。
僕と同い年で、既に亡くなっているというのが驚き。
この作品では非常に複雑なプロットを上手にまとめ上げ、クライマックスでは2回の大逆転を仕掛けるなど、実に巧い作家だと思った。
他の本も読んでみたい。

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黒板アート甲子園作品集 [本]

9月19日(木)
日学株式会社『黒板アート甲子園作品集』(日東書院)読了。

黒板アート甲子園作品集 高校生たちの消えない想い

黒板アート甲子園作品集 高校生たちの消えない想い

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日東書院本社
  • 発売日: 2018/09/16
  • メディア: 大型本


黒板メーカーの日学株式会社が主催する、黒板アート甲子園の上位入賞校の作品集。

黒板アート甲子園は2015年にプレ大会が行われ、2016年が第一回大会。
この本には、第一回から第三回までの作品が収録されている。
最優秀賞が1校、優秀賞が3校、その他の入賞が10~15校。
さすがに上位4校は凄い。
埼玉県立大宮光陵高校は、第一回が最優秀章、第二回が優秀賞、第三回が最優秀賞。
現在の実力日本一と言っていいだろう。
この本の表紙は、大宮光陵の第一回の作品。
センス抜群だ。
中にはあまりうまくないものもあったが、青春の記録として、とても貴重だと思った。
この大会、これから先も続いてほしい。

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世界のことばアイウエオ [本]

9月18日(木)
黒田龍之助『世界のことばアイウエオ』(ちくま文庫)読了。

世界のことば アイウエオ (ちくま文庫)

世界のことば アイウエオ (ちくま文庫)

  • 作者: 黒田 龍之助
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2018/05/10
  • メディア: 文庫


神田外語大学特任教授の黒田龍之助が、世界の言語100を紹介したエッセイ集。

聞いたこともない言語が次々と出てきて、おもしろかった。
〇アムハラ語→エチオピアの言葉。
〇ウォロフ語→セネガル、ガンビア、モーリタニアの言葉。
〇ウルドゥー語→パキスタンの言葉。
〇カシューブ語→ポーランド北部の言葉。
〇コサ語→南アフリカ共和国の言葉。
日本は国名と言語名が一致しているが、そうでない国も多いのだ。
世界には3000~5000の言語があるらしい。
そして徐々に減ってきているらしい。
僕は中高大と英語が苦手で、今も全くしゃべれない。
それだけに外国語への憧れが強く、田からこの本も読んだ。
57歳、今からでも遅くないかな?

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彼女らは雪の迷宮に [本]

9月17日(火)
芦辺拓『彼女らは雪の迷宮に』(祥伝社文庫)読了。

彼女らは雪の迷宮に (祥伝社文庫)

彼女らは雪の迷宮に (祥伝社文庫)

  • 作者: 芦辺 拓
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2012/02/04
  • メディア: 文庫


名探偵兼弁護士の森江春策は、助手の新島ともかとともに、大阪から東京に移転してきた。
ある日、ともかを含む6人の女性に、山奥にある「雪華荘ホテル」から招待状が届く。
新装オープンを記念して、何もかもが無料だという。
6人は喜び勇んで出かけるが、そのホテルは谷底に建っていて、専用のロープェイでしかかたどりつけない。
たどりついてみると、従業員は一人も顔を出さない。
おまけに猛吹雪で、外に出られなくなった。
もしかして、ミステリーによくある、「雪の山荘」に来てしまったのか?

芦辺拓氏の本はこれが14冊目。
クローズド・サークルものの一つだが、このトリックは実行不可能だろう。
試みとしてはおもしろかったが、現実感は全くないと思った。
ところで、『仮面山荘殺人事件』の稽古場でこの本を読んでいたら、辰己琢郎さんに「なぜこの本を?」と聞かれた。
なんと、芦辺拓氏は、辰己琢郎さんの高校時代の同級生で、一緒に演劇同好会を作った仲だった!
知らなかった!
芦辺氏が演劇をやっていたとはビックリ。
そう言えば、デビュー作は『殺人喜劇の13人』だった!

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「意識高い系」の研究 [本]

9月16日(火)
古谷経衡『「意識高い系」の研究』(文春新書)

「意識高い系」の研究 (文春新書)

「意識高い系」の研究 (文春新書)

  • 作者: 古谷 経衡
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/02/17
  • メディア: 単行本


1982年生まれの文筆家・古谷経衡が、若者言葉として定着した「意識高い系」の実際を分析・解説する。

「意識高い系」という言葉、知ってはいたが、意味を誤解していた。
ほめ言葉だと思っていたが、けなし言葉だった。
自分は意識が高いと思い込んで暴走する勘違い野郎のことだった。
古谷氏は、彼らが地方出身者で、地元の学校カーストでは中間層だったと言う。
地元では、学校カーストのトップが卒業後も君臨するので、トップに立てない。
だから、東京に出てくる。
が、東京には東京のジモティがいて、やはりトップには立てない。
それなのにトップに立とうとして、空回りする。
それが「意識高い系」の正体だと言う。
学校カーストって、卒業後も残存するものなのか?
結局、親にパラサイトして、遊興費をたくさん持っているジモティが有利なのか?
僕には全然納得できないが、若者の実態を知らないので、反論できない。
一つの意見として、胸に止めておこうと思う。

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わたしの声優道 [本]

9月15日(日)
藤津亮太『わたしの声優道』(河出書房新社)読了。

プロフェッショナル13人が語るわたしの声優道

プロフェッショナル13人が語るわたしの声優道

  • 作者: 井上和彦
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2019/05/25
  • メディア: 単行本


有名声優13人のインタビュー集。
アキバカルチャーマガジン「Febri」に2015年から2018年まで連載された「声優語」の単行本化で、前半の11人は『声優語』というタイトルで出版済み。

インタビューされたのは、田中真弓、三ツ矢雄二、千葉繁、冨永みーな、など13人。
タメになる話がいっぱいあった。
ある本によれば、日本の医師は29万人。
弁護士は4万人。
俳優は1万人。
なんと、医師や弁護士になるより、俳優になる方が難しいのだ。
そして、声優は6300人。
なんと、俳優になるより難しい!
さらに、声優の仕事だけで食べていける専業者はたったの150人!
この本に登場する人たちは、その150人の中の13人なのだ。
物凄く才能があった上に、物凄く努力したに違いない。
声優志望者は肝に銘じるべきだ。
声優になるのは、医師や弁護士になるより難しい。
だから、医師や弁護士を目指す人たちより努力しなければならない。
勉強しなければならない。
もちろん、俳優志望者もだ。

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くらべる世界 [本]

9月14日(土)
おかべたかし『くらべる世界』(東京書籍)読了。

くらべる世界

くらべる世界

  • 作者: 山出 高士
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


著述家・編集者のおかべたかしが、様々な文化が二つの国の間でどのように違うかを解説した本。
『目でみることば』シリーズの第10作。

〇スコットランドの朝食は麦のお粥、タイの朝食は米のお粥。
〇日本のクリームソーダはミドリ色、アメリカのクリームソーダは色とりどり。
〇人気があるサンドイッチは、イギリスはキュウリ、日本がタマゴ。日本のタマゴサンドは世界的に人気があり、成田空港に着くとすぐに買う外国人もいるらしい。
〇日本のショートケーキはフワフワのスポンジ、アメリカのショートケーキはサクサクのビスケット。
〇レジメンタル・タイ、アメリカは左上がり、イギリスは右上がり。
〇日本は箸を横に置く、中国・韓国は縦に置く。
などなど、おもしろいネタがいっぱい。
表紙はフランスのジャンケンで、右下は第四の手「井戸」。
井戸には見えない。
でも、紙、ハサミ、石だって、かなり無理があるよなあ。

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 [本]

9月13日(金)
三浦しをん『光』(集英社)読了。

光 (集英社文庫)

光 (集英社文庫)

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/10/18
  • メディア: 文庫


東京都美浜島。
黒川信之は中学生で、両親・妹と4人暮らし。
近所に住む10歳の輔(たすく)が「ゆき兄ちゃん)と呼んで、どこへ行くにもついてくる。
信之は同い年の美少女・美花と付き合っていて、最近はセックスに夢中。
ある夜、美花と寺で会うため、家を抜け出す。
途中で輔に見つかり、寺に着くと、美花が待っていた。
その時、美浜島に巨大な津波が襲いかかった。
3人はさらに高い場所へと走った……。

三浦しをん氏の本はこれが15冊目。
シリアスな人間ドラマで、テーマは暴力。
東京都下の、大島の近くの小島が津波で全滅し、3人の少年少女が生き残る。
そして、ある暴力にかかわってしまう。
ところが第二章で話は一気に20年後に飛ぶ。
全五章で、章ごとに視点人物が変わる。
美花だけが視点人物にならず、謎めいたまま終わる。
救いのない物語だった。

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朝日ぎらい [本]

9月12日(木)
橘玲『朝日ぎらい』(朝日新書)読了。

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)

  • 作者: 橘 玲
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/06/13
  • メディア: 新書


作家で、ベストセラーになった『言ってはいけない』の作者・橘玲(たちばなあきら)が、朝日新聞に代表される戦後民主主義が今の日本国民になぜ嫌われるのか、分析・解説する。

おもしろかった!
そして同時に非常にタメになった。
現在、20・30代の若者の自民党支持率が高いのは、左派政党よりリベラルに見えるからだ、というのはまさに卓見。
今の若者は右傾化していると言われるが、それは間違いだと橘氏は言う。
そして、客観的なデータによって、世界的に、保守支持者よりリラベル支持者の方が、裕福で知能が高いと語る。
彼らは今の政治に不満を感じ、改革すべきと考えている。
ところが、今の日本の現状を変えようとしているのは、左派政党より自民党なのだ。
それは憲法改正一つを取っても明らか。
働き改革もそうだ。
韓国との国交もそうだ。
朝日新聞を代表とする戦後民主主義は、今までのやり方を守ろうとしている「守旧派」のように見える。
だから、嫌われる。
『言ってはいけない』とその続編もすばらしかったが、これもそれに並ぶ。
お薦めです。

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